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染料マスターバッチ ロンビックがPP向け 容器やボトル 透明有彩色を実現

  三菱化学グループのロンビック(三重県四日市市)は、ポリプロピレン(PP)向け染料マスターバッチを開発した。従来、親油性のPPは水に溶かして使用する染料を配合することは不可能とされていたが、独自の混錬技術を駆使して実現。鮮やかな透明有彩色としての展開を可能にした。すでに化粧品容器などに採用実績を有しており、射出成形ボトルやブローボトル向けに展開を広げていく考え。同社は、受託生産以外の自社製品の販売拡大に注力しており、今回の開発品のような独自性の高い商品により市場での存在感を高めていく。

  ロンビックは三菱化学が86.7%、日本ポリケムが13.3%出資する樹脂コンパウンダー。樹脂コンパウンドの開発、生産に加え、分析サービスも行っている。国内5拠点に合計で年産15万㌧規模という国内最大級の生産設備を保有するが、生産量の過半は三菱化学グループ向けの受託生産が占める。5拠点のうち名古屋工場の年産3万㌧は塩化ビニル樹脂コンパウンドとして全量を親会社向けに生産する。

同社が力を注ぐのが、自社製品の販売強化。三菱化学グループと密接に結びついた原料メーカーポジションとしての技術力や信頼感に加え、多様なサイズの設備を揃え、小ロットの着色マスターバッチや添加剤マスターバッチから大ロットまで、樹脂もポリオレフィンからスーパーエンプラまであらゆるニーズに対応できることが強み。一昨年から徐々に展示会への出展などを通じて製品アピールを強めている。

  首都圏の展示会にも近年では初めて出展。先週開催された「Nプラス」にブースを設けてPP向け染料マスターバッチやパール調無塗装樹脂用調着色技術といった製品・技術を来場者に訴求した。

  PP向け染料マスターバッチは、顔料着色では困難な透明感をPPに付与できるもので、ランダムPPやメタロセンPPといった透明性の高いPPと組み合わせることで、意匠性を一層高められる。長年培った混錬技術により、扱いやすいペレット状でありながら透明感を損なうことなく効果的に染料を配合した。すでに一部の化粧品容器やガラス瓶のふたなど意匠性が求められる用途に採用実績があり、今後拡販に力を入れる。

(化学工業日報 10月3日付  より)

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