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ナフサ、アジアで3割高 スポット前月比
石油化学製品の基礎原料となるナフサ(粗製ガソリン)のアジア市場価格が続伸し、約2カ月ぶりの高値をつけた。3月中旬時点のスポット(随時契約)価格は、1トン370ドル前後と直近の安値をつけた2月上旬と比べと3割高い。原油相場の上昇傾向を映す形で上がったが、原油に比べると上昇ピッチは緩やかだ。
ナフサのアジア市場の需給は緩んでいる。合成樹脂など石化製品の需要は底堅いが、国内外でナフサを原料とするエチレンの生産設備の定期修理に伴う操業休止が重なり、引き合いが鈍った。
原油との価格差も縮小傾向だ。北海ブレント原油との価格差は2015年末に一時1トンあたり140ドルまで拡大したが、現在は70ドルほどに縮まった。「4月以降は欧州からのナフサ流入が増える見通しのため、需給が緩い状態が続く」(化学大手)との見方もある。
(日本経済新聞 3月18日付 朝刊 より)