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サンアロマー子会社化 昭和電工PP事業を再構築
昭和電工は23日、JXエネルギーとライオンデルバセルの3社が出資するポリプロピレン(PP)メーカー、サンアロマーを11月1日付で連結子会社にすると発表した。サンアロマー株式のうち、50%にあたるライオンデルバセル持分を昭和電工とJXエネルギーが取得することで合意した。株式取得を機にサンアロマーとの連携を一層強化し、PP事業の競争力を一層強化する。
8月31日に昭和電工とJXエネルギー共同出資のエスディーケイ・サンライズ投資(SSI、出資比率=昭和電工65%、JXエネルギー35%)が、ライオンデルバセルからサンアロマーの株式を取得した。さらに、11月1日付で、サンアロマーを存続会社とする吸収合併方式によりSSIとサンアロマーを合併する予定で、サンアロマーは昭和電工の連結子会社となる。
サンアロマーは大分と川崎にPP設備を有し、生産能力は合わせて年間約41万トン。ライオンデルバセルは出資から退くが、技術・マーケティング・販売などの連携は、これまで通り継続する。
昭和電工とJXエネルギー(当時・日本石油化学)は1999年に、蘭モンテルと共同出資でサンアロマーの前身となるモンテル エスディーケー サンライズ(MSS)を設立した。昭和電工と日石化学は当時、折半出資の日本ポリオレフィン(JPO)でPP事業を行っていたが、高コスト構造などから業績が悪化し抜本的な再建が急務となっていた。一方、世界最大のPPメーカーであるモンテルはグローバル展開の一環で日系ユーザーに対するルート確保を狙っており、双方の考えが合致して誕生したのがMSSだった。
その後、モンテルが独BASFと英蘭ロイヤル・ダッチシェルグループの合弁でバセル(現ライオンデルバセル)に統合されたことで2001年1月に現社名となった。
(化学工業日報 8月24日付 より)